河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

60年前の幼い愛のワンシーンが・・・

何処かで見たことのある道。

丸石を積んだ土台の竹垣根。

ここはボクの育った鵠沼海岸だ。

見覚えのある家から、ひとりの男性が…チビの兄貴だ。

山登りに行くらしい、そんな服装なのだ。

一瞬、逃げようと躊躇ったが間に合わないで、すれ違う。

よく考えたら、先方はボクの事を知らないはずだ。

もっとよく考えたら、チビには男の兄弟はいないのだった。

チビは4姉妹の次女なのだ。

そうすると、あの男性はチビの親父さんかも知れない。

チビの家の門を覗いて見る。

誰も居ないようなので、右手の松林に入る。

ここはボクの遊び場の一つだ。

松ぼっくりを拾い集めて、笹やぶに投げる。

車の轍がついた道をぶらぶらと歩く。

いつも歩いていた砂の道だ。

この先には雑草の匂いが立ち込める片瀬川の土手がある。

ボクの悲しい時の隠れ場所は、そこの草むらだ。

遠いあの日、チビと小学校の帰りに、いつも道草をくった場所だ。

あの時、なぜはっきりと言わなかったのか・・・

無理だよ、あの時・・・ボクは10歳だもの。

(夢の中で妙に納得するボク。チビは隣の家の女の子だった。夢の中に彼女は登場してくれなかったけれど、浮かぶ面影は当時のままだ。)