河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

駅が二つだけの電車・・・欲望町と絶望坂

地下鉄の日比谷線だと思って乗った。

乗った駅は、左側のドアーが開いた。

次の駅では右側が開いた。

ボクは六本木と神谷町だと思っていたが、どうやら違うようなのだ。

真っ暗な洞窟を疾走する電車は、なんだ・・・

いつまでも、この二つの駅の間を轟音を轟かせて行きつ戻りつしている。

ひとつの駅のホームから、疲れ切った娼婦が乗り込んできた。

ホームのベンチには、酔っ払いの中年男が寝ている。

何だか死んだ街のような匂いがした。

駅名を見ると「絶望坂」と書いてある。

何だか分からないけれど、生きるには辛そうな人々が、乗り込んで来た。

誰も、この街にはもう戻らないつもりなのだろう。

電車のシートに身を沈めて、みんな眼を閉じている。

次の駅に向かう電車は、恋人の心から遠ざかるようなスピードで走っている。

娼婦の瞳に永遠の光が宿り始めた。

「アタシはナイフ・・・」

娼婦が呟いた。

「アタシは「真実」を突き付けるナイフ・・・」

「恋人でも、友達でも、付き合いが深まると、このナイフを抜いてしまう・・・」

「相手に嘘が見えてしまうと、いつも・・・」

「でも、アタシはナイフを捨てることができない・・・」

「捨てたら・・・アタシがアタシでなくなっちゃうからさ・・・」

ボクは娼婦を見つめる。

心に孤独を抱きしめ、苦しみもがく女の姿が、時にいじらしく見えてしまう危険。

こうして、優しさと言う名のサヤを隠し持った男が、時に地獄に堕ちて行く。

二つ目の駅名は・・・「欲望町」

(眼が覚めて、ブラボーな気分。つまらない二つの駅を巡っているうちにストーリーが展開し始めた時は、夢の中で「やったね」な気分になりました。今日は創作の日かな。書きかけの小説を書くとしよう・・・)