メランコリー・・・
憂鬱は午後にやってくる。
空想の海には、西日が海面をそめて煌めいている。
その輝きの中に孤独を見つける。
ボクは独りで生れて来て、独りで死んでゆく。
そのわずかな時間の中に、どれほどの出会いがあったのだろう・・・
頭の奥の部屋から、人々の様々な声が飛び出してくる。
空に吸い上げられてゆくような孤独感。
ボクはボクに語って聞かせる嘘を、信じ込んではいないだろうか。
孤独は自分さえも疑うものだ。
恣意的かもしれないが、日常の束の間にそんないっときがある。
何かのために・・・
いつかのために・・・
誰かのために・・・
持ち切れないほどの言葉も用意してある。
愉しい気分の時に、想い描いていた未来は、どこにあるのだろう・・・
なんなのだ・・・
この重圧な気分は・・・
人生の重大事は、こんなふうにさり気なくやってくるのだろうか・・・
やがて訪れるだろう。
古の山河に独りで還って行く日・・・
立ち去る人の姿を見つめた日は、気持ちが追って行くものだ。
メランコリーの柔らかいベールに包まれる。
(なんだか暗い谷間を彷徨っているような夢。気圧がさがっている為なのか・・・。
それとも朋友を見送った気分がそうさせたのか・・・。
どちらでもいいや。光があるから影がある。たまには影に包まれるのも人生だからね)