河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

グレーブラックの細身のジーンズを履いていた、あの頃・・・

東京・銀座のすずらん通り・・・

銀座通りから、有楽町側へ一本入った50メートル程の垢ぬけた街。

ボクたち湘南ボーイには、この街がファッションの教科書みたいな街なのだ。

vanも junもモトキもある。

洒落た喫茶店やライブハウスもある。

そこにはジャズもシャンソンもハワイアンもある。

ボクは、その中でもタクトで大橋節夫とハニーアイランダースを見るのが大好きだ。

今も、定位置のタクトの中二階席で見ている。

「秋の夜は更けて すだく虫の音に 

疲れた心いやす  我が家の窓辺・・・」

銀座の街は11時で暗くなる。

高校生のボクは、噂話しに聞いていた深夜喫茶のある六本木まで都電に乗った。

朝までやってる店があるらしい。

それをスナックと言うのだ。

ボクは、今日の為にグレーブラックの細身のジーンズを履いてきた。

シャツはvanのボタンダウン・・・

アイビーでばっちり決めて来た。

足元はゴム草履だけど、これは湘南ボーイの定番なのだ。

六本木には、5軒ほど灯りの点いた店がある。

これが噂の深夜喫茶か・・・

入ろうとした時だ。

野良犬に吠えられた。

その犬の声で、お巡りさんが走って来た。

ボクは逃げた。

逃げ切れないので、停まっていた車の下へ潜りこんだ。

お巡りさんと野良犬は行ってしまった。

車から這いずって出てくると、そこは墓地の中だった。

静かだ・・・

誰も居る気配がない・・・

ボクは、安心して煙草に火を着けた。

(遠い昔、似たような現実があった。その時は地元の鵠沼海岸のおさな友達も一緒だったが、六本木でお巡りさんに追われて、逃げた先が青山墓地だった。そこで夜を明かして、一番電車で地元へ帰った。お金がないのでキセルをした。不良少年だったなぁ(笑))