河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

窓の外を眺める裸婦・・・幻想への入り口・・・

ボクの目の前に裸婦がいる。

黒髪のヘアースタイルは丸みを帯びたボブ・・・

眉毛は細く鋭く・・・

鮮烈なアイラインの内に光る、青白い瞳・・・

その瞳より更に蒼く輝く全身の肌・・・

彼女は自堕落にチェアーに半身を委ね、コンクリートの窓辺にいる。

窓の外は漆黒の海・・・

アルプスからのダウンブローな風に、波がしらが寒い。

物憂い憂鬱の時間が、ねっとりと流れている・・・

遠い彼方へ向かっている瞳・・・

そこは無防備な少女たちが集う、表裏あるソサエティ・・・

絶望の時代が、音もなく近づいている。

上空に流れる異様な形状の雲が象徴している。

絶望へのドアーがいつも開いている時代・・・

その隣にある希望の階段に、誰も気が付かない。

冷たいコンクリートの窓から、物憂げな瞳を投げだす裸婦・・・

その蒼白い瞳の中に、紅く燃える一輪の炎・・・

その時、ボクは自覚した・

ボクの目の前にあるのは、シュールなフェリックス・ラピスの描く絵画だ。

彼の作品を見つめていると、詩が浮かぶ・・・

言葉が蘇生してくる・・・

ボクは再び、物憂く気だるい惰眠の虚構の中へ沈み込む。

心地よい綿雲に包まれている・・・

(リアルで現実的な仕事が多かった日には、ナイトキャップに絵画集をパラパラやって、フィクションの世界に身を放りだして眠る。名画からは想像が生れ、夢の中の創造につながる。これもそう、将に夢か現かのボーダーを行きつ戻りつしているようなのだった。)