河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

わぉー!生放送の10分前、台本が出来てない!

テレビ局舎の廊下を歩いている。

なんだかペラペラの安普請・・・

赤坂のTBSだな。

テレビ各局のビルは、外観はいいのだけれど、内装はどこも安普請なのはなぜだろうね。

なんて、考えながら歩いていると・・・

後ろから、数人が走り寄って来る足音・・・

振り向くと、アシスタントディレクターの若者たちだ。

必死の形相で、ボクに向かって叫んだ。

「すいません、台本いただけますか!」

「台本?なんの?」

「昼帯の報道特集です」

「ボクの担当は、いつだっけ?

「今日ですよ!」

「えーっ!ウソだろ?」

「嘘じゃありません!もう放送10分前です。」

「出演者はもう、スタジオに入ってます」

「リハーサルやろうにも、台本がないので、途方にくれてます」

こんな時、ボクはあまり驚かないし、じたばたしない。

今まで放送生活50年、それなりの修羅場は何度も越えて来た。

スタジオに入ると、田原総一郎さんと大橋巨泉さんと、安藤優子さんがいる。

皆さんが、不安そうに一斉にボクを見つめる。

「えーと、この番組なんだっけ?」

ボクはすっかり番組のタイトルも、コンテンツも忘れちゃっている。

プロデュサーと、ディレクターが腰を抜かして泡を吹いている。

放送局の営業部員たちが、真っ青になって震えている。

スタジオ中がパニックになっている。

「おもしろい!」

ボクは、こういう異常な状態で番組を作りたかった。

「おーい、ADさん、オンエアー行こう!カウントとって」

「田原さん、巨泉さん、安藤さん、テレビと言うメディアはリアルタイムが命です。」

「この番組は、只今から新番組、リアルタイムショー、ザ・ハプニングです」

「はい、本番5秒前、4,3,2,1、キュー!放送が始まりました!」

「出演者の皆様、よろしくね!」

田原総一郎と大橋巨泉と安藤優子が、突然狂ったように踊りはじめた。

ラップと盆踊りのミックスみたいなものだ。

次は、3人の水着ショー・・・

これがエログロ可愛いくて、吐きそうだ・・・

番組スタッフやテレビ関係者は悶絶している。

テレビカメラがリアルにこれを、映し出している。

「今日は、Youtubeに勝てそうだ」と、ボクはにんまりした・・

(長く放送に携わっていると、本番日を間違えたり、台本書き忘れたりと言うのは、たまにある。ボクにもそんな修羅場が何回もあったなぁ。若いころは夢にまでうなされたけれど、今はどうってことない。テレビはリアルタイムのメディアさと、腹をくくっている)