河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

初夢は…無我・この素晴らしき風景・・・

雑踏の中を、人々が行き交う。

ここは…

新宿駅西口の交番前広場・・・

ボクもその、群衆のひとりだから・・・

自分の前後左右に視線を配りつつ歩く。

蠢く群衆の中で、自分の位置をキープし、

いつ生ずるかもしれない、騒乱に身構えている。

いつも、そうして生きて来たような気がする。

絶えず、目と気を配って生きている。

それが、生きものの当然の姿かも知れないが・・・

別の生き方も、あるのではないか。

無我・・・

我を棄てる・・・

我を虚しゅうする・・・

我を消す・・・

ボクは、雑踏が広角で見える位置に立ち、群衆を見つめた。

何処にも、誰にもピントを合さず、心も合さず、ただ静かな境地で見つめて見た。

ボクの視野は定点カメラになった。

主観を交えず、ただ客観で雑踏を捉えている。

すると・・・

いつもは単なる雑踏としか見えていなかった景色が一変した。

怪我をしたのか、片足を引きずる青年・・・

行き先を思案しながら歩む老婆・・・

肩がぶつかって怒る中年男・・・

戯れながら二人の世界だけを楽しむカップル・・・

遅れて舞い散る、秋の木の葉・・・

人々の股間をすり抜けて歩く鳩・・・

どう見ても絵に描いた不倫のようなふたり・・・

ストローでドリンクしながらの女性・・・

立ちつくす虚無僧姿の托鉢僧侶・・・

待ち合わせ相手を探す数人の人々の交差する視線・・・

突然、転ぶおじさん・・・

気の毒そうに見つめつ貴婦人・・・

紛れ込んだ仔犬・・・

追いかける警察官二人・・・

いつもは気がつかない、この素晴らしき映像が、見えた。

無我・・・

何と言う境地・・・

ボクは、ボクの定点カメラの性能にうっとりしている。

(ブラボー!将に大晦日から元旦に行ったYoutubeでの24時間神社初詣ライブ中継・・・これが定点カメラのドキュメンタリーだった。制作者の主観を入れない映像作品。それを創ってみたかったのだ。近頃、作者の主観が邪魔な作品が多すぎるから・・・)