ふと気がつくと、傍らに全裸の女性が眠っている。
彼女の柔らかな曲線美の姿態からは、幻想の香りが漂っている。
きっと、眠りの中で意識の抑圧から解放され・・・
彼女のエロスに自由が与えられているからだ。
クリエーターにとって、インスピレーションやイマジネーションは創作の最も重要な
インフラだ。
アーティストは人間の意識の奥の世界を垣間見る・・・
そこで、見つけるのがリピドー…欲望だ。
リピドーは性的衝動を発動させる源泉だ。
アーティストの制作意欲の根源であるエロスのエネルギーも、リピドーなのだ。
だから、エロスを消失した人間には、心の活写など出来るわけがない。
エロスを消失した人間に優しさはない!
このエロスが社会的意識の束縛から解き放たれて、自由になるのは眠りに落ちて、
夢を見ている時だ。
つまり、今だ。
ボクは今、エロスの自由な空間にいる。
見えるもの全てがシュール・・・
甘い幻想・・・
ボクの傍らで全裸で眠っている女性を、愛おしく想うのは・・・
ボクの心が、彼女の自由なエロスとの触れ合い感じているからなのだ。
(眠れる美女・・・多くの小説や映画や絵画に登場している。ユングやフロイトも言っているけれど、眠りは抑圧された意識を解放してくれる。そこに人間として最も大切なエロスが現れる。エロスを消失した人間ほどつまらない存在はないね。)