遠くに見える鉄橋の上を、ブルーの流線形の車体・・・
北陸新幹線がすごいスピードで走り去って行く。
春の陽光に霞む山々・・・
小川のせせらぎ・・・
麦畑には雲雀の声・・・
ボクたちは、田舎道をのんびりと歩いている。
黒板をガラガラと引っ張りながら・・・。
「ケーシーさん、男二人の旅ですねー」
「これが、ほんとのチン道中だ、セニョール」
「女同士なら?」
「マン遊記!だぜ」
道端の蛙たちがゲロゲロ笑っている。
これから二人で、ドサ周りの営業だ。
「シゲル先生、早くネタ作っておくれよ」
「若い奴に受けるのがいいね」
「そう、あたらしいネタでいきたいぜ」
「ケーシーさん、最近の若い男は、勃起しないそうです」
「EDだな、このEDはポコチンの大きい奴に多いのが特徴です」
「大きいの?ラージサイズ?」
「そう、これを日本医師会では、LEDなんちゃって」
「男の中折れも、多いそうですね?」
「ああ、男の性行為中の中折れは深刻な問題だ。」
「原因はなんですか?」
「そりゃ、コーヒーの飲みすぎだ。こういうのを、カフェ折れという」
「中折れの薬もいろいろありますね」
「気を付けないと、とんでもないインチキな薬もあるぞ」
「いんちきですか?」
「そう、こう言うのを我々は、折れ折れ詐欺といってる」
「このネタいけそうですね・・」
「先生、今夜の営業はこれで決まりべっちょだぁ」
ケーシー高峰さんとボクは、大笑いしながら田舎道を歩いている・・・。
(昨夜、ケーシー高峰さんと浅草の焼肉屋で四時間くらい肉を食いながら、あたらしいドクター漫談のネタを作っていた。実は、40年前にケーシーさんのドクターネタを書いていたのはボクだった。40年後に二人でもう一度やろうと盛り上がったのだった。夢に出てくるほど、楽しいひと時だったなぁ・・・)