河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

虫を殺して、ふと思う……

いつか見た懐かしい砂地の道

卯の花の垣根の枝に黄金虫

真夏の匂いの中でボクは似せアカシアで作った木刀を振り下ろす

黄金虫は無残な恰好で潰れた

ボクは虫を殺して、ふと思う……

子供なら皆が持っている暴力性に戸惑居ながら……

そんな遠い日の想い出を道連れに森の中にいる。

真っ白なユリの大輪が魅惑の香りを流す

深紅のルージュをひらいて獲物を誘う名も知らぬ華

森の中にもエロスの誘惑はある

微かな木洩れ陽に両手を延ばすように散りそびれた哀れな紫陽花

その傍らを薄い光に絡みつつ弱弱しく飛ぶ三匹の黒い蜻蛉

森からにじみ出た湧水を集めた沼には緑色の蛇

何を狙うのか双眸がキラリと光る

その時だった

ボクの足元から二頭の蝶が交尾しながら飛び立った

二頭の蝶は卍ともつれ宙を転けつ転びつ森林に消えて行った

ボクの鼻先に甘美なエロスのかほりが纏わりついた。

(あの黄金虫以来、ボクは虫を殺せない。地面に無数の蟻を見つけると脚が停まってしまう。ハエやゴキブリは積極的に屋外へ逃がす(笑)

殺虫剤を使う人とは、きっと気持ちが合わないだろうと勝手に決めている。)