河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

愛は腐り、やがて朽ちる。だって生ものだから……

いつものように松林を抜け、草叢を掻き分けて崖の上に来た。

ここは、ボクがしばしば訪れる秘密の場所だ。

子供のころから、もう何回目だろうか・・・

崖の下には、高速道路のような河が流れている。

曲がりくねったその河には、いろいろなものが流れてくる。

今日は、悲しみに満ち満ちた女や男が流れている。

愛を失った人間たちが流れてくる。

この河に入ってしまったら、もうその愛に戻ることはない。

河口にたどり着くまでに、その愛は腐敗し、朽ち果てる。

淀みに浮かぶ、泡沫のような微かな愛の欠片も次の瞬間には流れに呑みこまれる。

河は無表情に流れ続ける。

人間たちは、阿鼻叫喚をじっと隠して流されてゆく。

他人の心なんか、分かるわけがない。

愛は分かりあった顔を作りあっている一幕の芝居・・・

人間一生は、孤独な苦しみの時間・・・

それでいい

それがいい

人生の美など、一度でいい

夕焼けだって、遠ざかるから美しい。

沈むから美しい。

その一瞬が美しいのだ。

こうして流されることも、また美学・・・

愛なんて、すぐに腐って朽ち果てる。

だって、生ものだから……

(夢の中にも、ボクが時々行く場所がある。この崖っぷちもそう。

下には高速道路のような河があって、毎回色々なものが流されてくる。

今朝は愛を失った人間たちだった。それを見つめるボクは何歳なのかと、

夢の中で考えていたっけ。夢の中の自分はいつも年齢不詳なんだよね(笑))