振り還ると、重すぎた荷物を背に歩いてきた道程が見える。
ボクはまだ、歩いている。
この道が、明日に続くとの幻想を抱いて…
楽しみが、待っているとの幻影に溺れて…
歩いて、歩いて、ここまで来た。
道が幾つも幾つも曲がりくねるように…
その度に、心が幾重にも折れて来た。
傷つくことから逃げ惑っていた日々…
今、朝霧の中に山が見える。
それは、下りのない山・・・
挑みながら、命を刻印する山・・・
昇れば、全てが終わる山・・・
命が霧散する山・・・
これからの昇り道は、一日一死。
朝に生れ、夕べに死ぬ・・・
その覚悟を持つ。
一日一死こそ男子の本懐。
武の道だ。
己の死をもて守るものが、ありやなしやと自問してみる。
人生の山河は、なにも応えてくれないだろう。
ボクは、今日も死に向かう道を歩く。
(与党野党もマスコミも、安保法制の法律論や手続き論だけではなく、ひとりひとりが死をもっても守り抜くものは何かを考えてほしい。そこから国の希望と戦略が見えてくるのではないか…そんなことを考えながらの夢だか現だか・・・(笑))