河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

子供たちの遊びを見つめる少年は…ボクだった…

その少年は、板塀によじ登って外の道を見つめるのが日課だった。

午後になると、決まって近所の子供たちがかくれんぼや、鬼ごっこや始める。

少年はやったことはないけれど、ルールは分かるつもりだ。

だって、毎日見ているから…

少し大きな子供たちは、自転車の三角乗りを得意げにやっている。

少年はその姿に憧れた。

いつの日か自転車に乗りたかった。

その少年は無口だった。

だから、思ったことを口に出せない。

少年はひ弱だった。

結核だったのだ。

毎週のように、ペニシリン注射を尻に打たれていた。

でも、泣かなかった。

少年には、もう涙はなかった。

毎日が寂しくて、悲しい事だらけだったから…

少年はいつも、ランニングシャツに半ズボン

左手をなぜだか股間にあてるポーズが好きだった。

少年が板塀の上からボクにはにかむように笑った。

その少年はボクだった。

遠い遠い夏の昼下がり・・・

(小学生前の自分を思い出す時、いつも浮かぶ情景だ。自転車の三角乗り。

まだ子供用の自転車などなかった。子供たちは大人の自転車の三角のフレームに片足をいれて立ちこぎをしていた。それが子供心にカッコ良かった!

ボクは結核で小学校も休むことが多かった。運動会の経験はない。

中学になって親に偽って野球部に入った。生きてみせる!生き抜いてやると自分に誓った、あの頃・・・)