その断崖絶壁は、荒れ狂う海原の際にある
今しも、真っ黒い巨大な絨毯が絶壁上から海に滑り落ちようとしている
目を凝らすと、それは絨毯ではなく数万匹の鼠の群れだ
その群れが、怒涛の如く海中になだれ込んで行く
泣き叫ぶものはいない
これが種の保存のための集団自殺か…
鼠の顔には死に対する恐怖も悲しみさえもない
種が増えすぎたら、種の命を間引きする
魚たちにも死滅回遊という本能からの自死行動がある
全ての生きものたちが、食物連鎖で命を結んでいる
ある種が増えれば、自然界のバランスが崩れる
だから増えた種が、自分たちの命の集団間引きをする
それが自然界のバランス、生きる本能だ
今、人間と言う種もある飽和状態にあるのではないだろうか
自然界の食物連鎖の法則を、間違いなくぶち壊している
人間と言う種の崩壊の時期かもしれない
崩壊はいつも人間の内部から始まる
自らが消滅を願うこともある
人生のリセットだ
国の崩壊は外国からの侵略や攻撃とは限らない
国民ひとりひとりの心の中の自壊作用、自浄願望が動く
今、日本を侵略しようとしているカオスは、実はひとりひとりの心だ
国の崩壊願望だ
仮想敵国は内部にある
実務経済しか見えない政治家たちには、それが理解できない・・・
(昨夜は魚類の本をパラパラ見ていた。黒潮に乗って南海の海から関東地方にも来る
ヒラアジやギンガメアジの群れが死滅回遊と言う行動を取ることに目がいった。彼らは二度と故郷の海に戻らず、季節が秋から冬になれば寒さで死に絶える。それを承知で毎年黒潮に乗って来る。自然界の命の営みに心がうたれた・・・)