河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

倖せはここに…大橋節夫の夜

何処からか何かが聞こえた気がして窓をあけた

夜のしじまの彼方からスチールギターのささやき

美しい旋律の中に力強く刻む音階

この音は大橋節夫だ

長身をアロハで包み、白いスラックスの脚を大股に開いて

ボクは時の流れをしばらく止めて

漆黒の闇に浮かぶ憧れのミュージシャンを見つめる

大橋節夫さん

歌を探していつもいつも歩き続けていた

街を離れて旅を続けていた

想い出を訪ねる旅人だった

歌の中には、いつでも優しさといたわりがあった

あっ、このイントロダクション…

スチールがむせび泣くように染み込んでくる

大橋節夫とハニーアイランダースが銀座タクトのステージにいる

ボクはいつものようにタクトの二階席にいる

 

秋の夜は更けて すだく虫の音に

疲れた心いやす 吾が家の窓辺

静かに ほのぼのと 倖せはここに

 

静かに静かに 街の灯もきえた

遠い空見てごらん あすの夢がある

小さな 小さな 倖せはここに

 

大橋節夫さんが、あの満面の頬笑みで漆黒に溶けていっちゃった。

(高校生の頃、大橋節夫が聞きたくて、毎週銀座のライブハウスに通っていた。

そして数十年後、縁あって大橋節夫さんの詩集を監修する大役を仰せつかった。

大橋節夫詩集 倖せはここに あなたに青春の飾り物を…)