まっしろな世界に純白の肌の少女
まだ角度のない曲線
硬そうな乳房
白銀のヘアー
色あるものは瞳だけ
優しく白き手をのべて
林檎をわれに与えしは
薄くれないの秋の実に
人恋そめし初めなり
ボクは島崎藤村を呟く…
初恋
少女Aはこぼれ松葉に火をつける
立ち上る一条のけむり
少女Aの肌は蒼に染まる
黒髪が顔の輪郭を隠し
見開いた瞳は炎と燃え上がる
少女Aのエロスが一気に弾けた
愛を喪失する時代に、わずかな松葉の炎
恍惚と哀しみの狭間に
ボクは佐藤春夫の詩を浮かべながら
少女Aを抱きしめた
(街を歩く人々の、あまりの無表情さに悄然とする日常。クリエーターこそ
其の道から踏み外さなければならないと思う。ましてや人の道を歩くアーティスト気取りが多い現状には愕然たる想いがある。そんなことへの反動かな(笑))