群青たる海原に漁火淡く見ゆ
磯辺の松原に水鳥来鳴きて
未だ一炊の夢覚めやらぬ我は
窓によりて、朝暁を求めぬ
東の彼方天空は玄紫に滲み出で
やがては茜へと転化す
下界の夜明け前は心も虚ろにして
人みな充日の在りようを確保せず
嗚呼、我も又天賦の如才なく
先駆の文人の知恵もおぼろなり
将に誰も彼も己が救われぬ現実を知る
然して奮起せざるもの多々ありき
やんごとなき人にても多かれば
いわんや我ごとき凡才においておや
しかれども傷心するべからず
風前の塵となろうとも己に鞭打ちて
鞭声粛々と世を彷徨い更なる天網を探す
未だ捨てぬ池糖春草の想いを抱きて
今日もまた人間の荒波に船出す。
(ごくろうさま、最後まで読めましたか?(笑)
近頃、考える処あって文語文の自主練習をしている。余りにも美しい日本語を忘れている自分の現状がせつないからだ。毎日、文語体で綴っていると想像力の訓練にもなり楽しい。夢の中でも、ちょくちょく出てくるようになったよ(笑))