河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

君 死にたもうことなかれ…

思い詰めた顔つきの男がひとり

寒風吹きすさぶ断崖絶壁にたたずむ

地底から湧き上がる炎のように

荒れ狂う海の飛沫が襲いかかる

虚空を凝視するあの横顔

そうだ彼はロシア人のキリーロフじゃないか

キリーロフだ

まだ会ったこともないがキリーロフだ

ドストエフスキーの「悪霊」の主人公だ

キリーロフは絶えず自由を求め

自由に徹底的にこだわり

自由と言う観念に縛られた男が

死だけは自分の自由にならなかった

人間は自由でなければならない

自由であるためには強制されてはならない

しかし、死だけは回避することができない

死だけは勝手な時に勝手な方法でやってくる

だから彼は死に対して、自分の意志の力を見せつける為に

自殺してみせたのだ

しかしそれは違う

彼は自由と言う名の甘い思想に

自殺させられたにすぎなかった

死に自由などはない

武士の切腹だって処刑に過ぎないのだ

最近の若者の理想主義を危ういと思う

夢見る時代の後には必ず幻滅の時代がくる

そんなことで、自らの自由を放棄することはない

(負けて重荷を下ろすと言う方法論は間違っている。それは責任からの逃避にすぎない。自由からの逃避だ。年の瀬はなんでこう極論を想い浮かべるんだろうね。早く新年がくればいい(笑))