睦月の寒月から
一条の光が雑木林を射し通す
それが道になり、遥か遠いもののふの昔日に
ボクの心をいざなう
ボクは、猛悪な武将の甲冑を投げ打ち
しばしのやすらぎを求め
凛とした幻影の気配に身を沈めた
愛・・・
確かに今、ボクは愛に包まれている
愛は物理学上は存在しない
しかし今、ボクの中に愛が確かに存在している
愛の存在は幻想ではない
愛は物質ではないのか
宇宙の全ては物質で構成されているとしたら
ニュートリノ理論で言う最少物質の素粒子ではないのか
スーパーカミオカンデで証明された、物質をも貫通する物質
地球をも貫通する物質かも知れない
愛は…愛と思い込むことで実存する
愛の素粒子が激しくぶつかり合って
身体じゅうが熱くなる刹那が確かにある
愛が物質として存在しているからだ
愛には質量があるからだ
愛する者への絶対的な恭順…
嗜虐的な献身…
寒月の明りに艶めく色香に身を染めたら
ボクは間もなく現実の世界に戻っていくだろう
(なんだか谷崎潤一郎の「春琴抄」の幻想。そんな世界に身を置ける夢の世界。
物理学と哲学と文学が混ざり合った、ボク流の愛の素粒子理論だな(笑)
愛なき時代に愛の実存を証明する理論…だめか(笑))