河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

いつも死に装束を傍らに置いて…

寒月の丘に満開の桜がシルエットに

時折の疾風に紅い花弁が舞い散る

奥山の吹雪の凄まじさで…

その桜の根元に鎮座する独りのもののふ

純白の紙のこよりで長髪を結び

白無垢の衣に水色の裃を着けた姿は

覚悟が決まった死に装束

凛とした背筋の流れが見事だ

「老いはつらくはない。目標を失うことが辛いのだ」

男が呟いた

ボクも、そのもののふの傍らに正坐して瞑想する

こうして満月を見つめていると

人の世の儚さを憂う

別れ去った人々を偲ぶ

愛別離苦…

ひとには、どうしても受け入れなければならない悲しみがある

一生の内には何度もある

せつない別れがあるからこそ、出会う感動もある

死を受け入れなければ

生の意味を理解することは出来ないのだ

一日の終焉の夕映えは美しい

歳を経た場所から見た世界が美しいように…

ボクは今、満月に向かって問う

おのれの生を、生き切る覚悟が有りや無しやと…

ある!

その返答は間髪も置かず入れずに出た

我が楽しみの闘争

戦略は、決して暴力的ではないアグレッシブ

ディフェンスは苦手だ

攻撃は最大の防御

兄事する先輩が逝ったのは、満月の夜半だった

いつしかボクは死に装束をまとい

傍らのもののふは、姿を消していた

(昨夜は満月だった。記録的な寒波の中で天空に凛と存在感を見せた

満月の在りようは見事だった。小さな窓辺からいつまでも見つめていた。

様々な想いがかつ結び、かつ消えていった。冬の夜の十五夜もまた善きかな。)