河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

一人で背負う恐怖との闘い

森林の中のハイウェイ
フォード、ダッジ、マーキュリーが風景を引き裂いて疾走している。ズシンと腹の底に響き渡るエキゾーストノイズ
アメリカのハイウェイは直線が多い
ニュージャージィからハドソン川に架かるブルックリン橋
その先はマンハッタンの超高層ビルの群れ
突然、ボクのカメラアングルがスイッチングされた
今しも、ハドソンに架かる歩行者専用の木造の橋をとぼとぼと歩く老人
あの黒人の 老人はボクの友達
いや、師匠でもあるのだ
マンハッタンのピア近くにある地下の小さなボクシングジム
老人はそこへ向かっている。
彼はボクサーなのだ
あのとぼとぼ歩く老人が、リングに上がると、一瞬で獰猛な黒豹になる
不敵な面構え
野牛のような突進
蒸気機関車のような連打
ボクはこの老人の背中を追ってボクシングを始めた
リング上のボクサーは決して獰猛な野獣ではない
内心は殴り倒されるかもしれない不安、緊張、孤独、そんなネガティブな悪霊に襲われ、恐怖の自問自答をしているのだ。
だから、ボクシングの面白さとは何だと聞かれたら
一人で背負う恐怖心との闘いとこたえるだろう。
あの老人もボクも
(このマンハッタンの黒人の老人は、たまに夢に登場してくれる。20数年前マンハッタンで実際にお会いした老人だ。そして彼の影響でボクもボクシングを始めた。今のボクは、その老人の年齢になった。)