あちこちの山が美しく膨らむ季節
黄緑や薄紫や呉藍の柔かな若葉を装った
様々な樹々がふっくらと山を彩る
そのなかで、ひときわ自己主張している
青々と凛々と天空に伸びる竹林
光る地面に竹が生え
地上に鋭く竹が生え
まっしぐらに竹が生え
詩人 萩原朔太郎は竹にエロスを視ている
竹を、震える私の孤独の魂と謳う
朔太郎の震える魂は震えるエロティシズム
朔太郎が見つめた、震える魂は
地下に伸びる竹の根
根の先より繊毛が生え
微かに震える繊毛が生え
これこそが萩原朔太郎のエロティシズム
竹のイメージは朔太郎そのものである
そう言い切ったのは北原白秋だ
彼の気品 品性は地面に垂直に立つ一本の竹
竹は天を直観している
ボクは、仕事も竹の如くにありたいと思う
情けは人の為ならずと言うが
仕事は自分の為ならずだと思えるようにやっとなれた
それこそが人間の品格だと想う
残る人生、竹の如く真っ直ぐに
天空に伸びて行こう
地下の根の繊毛はどうしようかな(笑)
(竹は垂直に屹立する。この姿がエロティックであり、また神秘的でもあるのだろうか?目眩く月夜と竹の斬り口とかぐや姫。将にエロスの世界である。)