河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

空想・この素晴らしきアート

今日は若者たちも参加する選挙
まぁ、想像もついているけれど
新しい時代を創造する人材を選ぶ
結果が楽しみだ
空想してみよう
これから長く生きていくのは君たちなんだ
生きるに値する世の中
楽しい時代を共に造り上げる
仲間を選んでほしい
選挙なんて大人になる必要はない
況してや大人の真似することもない
時代を造り上げることは
クリエイティブなアートなんだ
空想でいい
空想・この素晴らしきアート
子供は産まれたときからアーティスト
クリエイティブな空想力の持ち主
大人たちは急ぎすぎたのさ
どうやって正当化しょうかとか
後ろめたい過去と引け目
永遠の劣等感
君たち若者のように
理想や夢に手を延ばしながら
俗にまみれた人生を許容したのさ
持ち物だけは増えたけれど
空想する時間や機会やチャンスを
道端に捨ててきたのさ
そんな大人たちが作った時代は
上書き保存して
君たちの空想の社会をつくってほしい
今日はその大切な日なんだよ
(参議院選挙戦も与野党なんだか政策論争も新時代への希望もないままに、つまらない選挙日を迎えた。せめても新しく参政権を得た若者たちに期待したいな♪)

自分を否定してみる

近頃ふと、感じるんだ
若者たちの心の底流にあるものは
幸せな死に憧れていることだと
これもファンタジーだけれども
小さな満足と諦めだな
ネット社会は他人を
必要以上に干渉するしね
ちっぽけな自分達だけのコミュニティー
でも、それってつまらなくないかい?
思いきって自分を否定してごらんよ
そうするとね
自分がね
他人にとって、何でもない存在だと分かる
これは、切ないことだけれど
慣れてくるとね
とても身軽で羽ばたけるんだよ
どこへ飛んでいこうと
彼方へ流れようと
いいじやない
他人にとって自分は
なんてことない存在なんだから
今まで逃げてた自分が
隠れていた自分を
葉っぱに染まった毛虫の自分と
穴の中からギラギラ眼の自分に
決別した方が面白いよ
悩んでる、または
悩んでる振りをしてる自分など
誰にも見せる必要なんかないんだ
いつも心をほどく会話のできる人
二人の間には緩やかな
たおやかな大海の和潮が流れていればいい
ボクはね
そんなちっぽけな人間なのさ
(地球の上で日常的に起きている聖戦と言う名のテロ、レイシャル・プロファイリングと言う名の黒人への差別的暴力。ボクはね、自分または自分達を肯定しかできない人間の存在が切ない。)

EU離脱と言う名の鋭い刄

進歩の陰にはいつの時代も
退歩しつつあるものを
見定めることこそ
その時代に生きる人間の課題だろう
イギリスのEU離脱こそ現代人に
グサリと突きつけられた鋭い刄なのだ
例えば時代を越えてアンナ・カレーニナ
不倫の末に自殺に至った
愛に飢えた感受性の強い女
その彼女を前にして何をするにも
煩悶を伴いながら生きる内向的な男
この物語は作者トルストイ自身の体験
苦悩 思索が描かれた大作
ボクはこの19世紀のロシア社会と
現代のイギリスがオーバーラップする
他人の非を暴くことは容易だけれど
その後の人間関係は
非をもった人が後悔するだけでは
解決しきれない問題がある
それをどうするか?
これこそが人間の工夫の見せどころ
何でも知り抜いて
何も知らぬ顔をしていることこそ
様々な人間の歪みを治すことに繋がる
少なくても今はまだその時だった
イギリスは国民投票をすべきではなかった
(ボクはそう思っていた。しかし、国民投票が行われEU離脱と決まった。これで世界は大転換時代になる。これは革命だ。
好むと好まざるに関わらず、面白い時代になるぞ~)

里山河海に水の声を聴く

夏の鋭利な早い朝
稲がゴクンゴクンと水を飲み
穂の先が天を指して伸びていく
風さわやかに里山の田んぼの水が
自分の役目を果たしたように
さらさら小川に流れ込む
入り江に映える黄金の夕陽
小さく細やかな潮騒のつぶやき
今夜も闇夜の海のひとり歌
夜光虫の音符の煌めき
月光が波に千々に砕けて
天然のプロジェクションマッピング
ほろ酔いの魂には
お誂えの良い月夜
朧の瀬音の畔には
苫屋の灯りが暖かい
そこでは老婆が夜もすがら
夜なべ仕事の網の糸
結んで繋いで織り込んで
楽しく夜風とひとあそび
男は月夜に舟を漕ぎ
小さな里をあとにして
自分の居場所を探すのか
ギーコギーコと櫓が軋む
(何のコンテもないままに、思い付いた一行をたださらさらと書いてみた。空白の頭のなかに夏の一日が通りすぎていった。)

芸術至上主義への反論として

過去の歴史は語りかけてくる
飲食と福祉と安寧が保証された人間たち
その怠惰な眠りを覚ます青天の霹靂として
いつも庶民に用意されるもの
それが戦争であった
ドイツの作家 トーマス・マンは
『魔の山』でそう問題定義している
それが人間の病の根源だと
オスカー・ワイルドの序文にもある
プロパガンダに道徳的だの
非道義的と言ったものは存在しない
書き方が巧みか否かだけだと
芸術家はあらゆることを表現しうる
思想も言語も道具であり
善も悪も素材にすぎない
芸術家が振り回す
芸術至上主義って奴だな
ボクはそうは思わないし
権力の手先になるつもりもない
プロパガンダ
政治的宣伝はアーティストのやることではない
(いよいよ、参議院選挙戦が始まった。与野党、政策論戦のテーマが絞りきれずにお茶を濁すような情けなさである(笑)アーティストがアルバイトて作ったキャッチコピーも虚しいなぁ)

魔性の娼婦 ナナ

ナナは裸だった
身を包むものは一枚のシルク
丸みのある肩
槍のように尖った薔薇色の乳房
肉感的に揺れる大きな腰
1500人ほどのすし詰めの男たちを前に
ナナは女の力を誇示しながら
舞台に君臨していた
ナナの牝豹のような激しい瞳がキラリ
私ならなれる
もうひとりの自分が囁く
時には娼婦のように
淫らな女になりな
真っ赤な口紅つけて
黒い靴下をはいて
大きく脚を開いて
片眼をつぶってみせな
フランスの自然主義文学者
エミール・ゾラの傑作
男たちを次々と破滅させる
18歳の娼婦ナナ
彼女の為に破滅していった男たち
ブルジョワや貴族の男たち
地上の快楽を味わった男たちに
同性として哀れみと共に
同情も覚えるのだ
作者はナナを通して社会の矛盾や
堕落を描きたかったのだろう
男たちに金も命も名誉も捨てさせる
娼婦ナナの女の魅力
男は馬鹿だと言ってしまえば
それまでだけれど
楊貴妃にしろクレオパトラにしろ
小野小町にしろ
国さえも危うくさせる
傾国の美女は古今東西いる
現代にもいるにちがいない
今、この時にも堕落し破滅している
男たちが世界中にいるだろう
男とは、実に他愛ない存在なのである
(時には娼婦のように私を誘っておくれ。
ばかばかしい人生より、ばかばかしいひとときが嬉しい。なんだか今の時代の男たちにも通低するようだなぁ(笑))

ポール・ゴーギャンの価値は・・・

その男の不可解な家出に妻は怒った
その男ゴーギャンは絵を描きたかった
ただ、その為に家を出た
妻は言う
『誰か女にでも夢中になったのなら許せるのに』
ゴーギャンは価値のないものに価値を見つけたのだ
他人の石ころは自分には宝石
月よりスッポンに価値を見つけた
サマーセット・モームはそれを小説にした
『月と6ペンス』
人間の判断の不可解さ
不思議さがボクは好きだ
アントン・チェーホフの作品も
価値のないものに価値を見つけている
彼の50余りの短編小説は
身近で平凡な題材ばかりだ
主義や原則が嫌いな作風
殆どの作品が決まり文句で終わる
『私はどうすればいいのですか?』
『僕にはわからない』
これもひとつの作家の個性なのだ
同じロシアのドストエフスキーや
トルストイは、ここからストーリーが盛り上がるけれど
チェーホフはこれで終わっちゃう(笑)
ゴーギャンとチェーホフ
ボクが今、最も見習いたいアーティストだ
(価値のないものに価値を見つける。これはもの作りの基本だ。クリエーターにこの感性が無ければ、やめた方がいい。石ころの中に宝石を見つける作業、作家の最も楽しいひとときだ。)