NYの45番街かな。
なんだかネイビーの無機質な街並み。
ちょっと、ビルの陰には危険な匂いがする。
そこそこの女史がハイヒールで歩いているが、竹馬に乗っているように前のめりで似合わないな。
良く見ると妖艶な娼婦のようだ。
好色そうな中年男が、細身の洋傘かなんか持って、似合わないな。
ふたりはふれあい、もつれ合い街をさ迷っている。
エロスと社会の機構の狭間に押し込められ、その谷間に身を寄せ合っているのだ。
二人の姿は、この街ではカリカチュアされ、出すぎた杭のように扱われている。
でも、そうだろうか・・・
ボクは二人の姿を見つめながら、想う。
二人は、この社会を決して侮辱していない。
ただ、この巨大化した文明に、ふたりのエロスが虐げられているだけなのだ。
自然のエロスが、社会に追いやられているのだ。
文化の担い手たちよ。
この街のアーティストたちよ。
今こそ、カリカチュアの矢を放て!
エロスの歪みこそ、社会全体の歪みなのだ!
出る杭は打たれ、変わり者が追い払われる社会にこそ、カリカチュアの矢を放て!
良く見ろ。
中年好色男と、前のめり娼婦の笑顔は、健康そのものじゃないか。
人間への愛情こそ、エロスの開放なのだ。
(わおっ!現在午後13:45分。これはたった今、昼寝で見た夢だ。パソコンで原稿書きしていて、思わず寝てしまった。しかし、演説しているような夢だったなぁ。)