僕はひたすら快楽のために生きてきた
如何なる種類の苦悩も悲哀も
僕の人生の体系の中には含まれていない
これはボクの言葉ではない(笑)
オスカー・ワイルドだ
見せかけの若さの為に人間は
如何に大きな代償を払うことになったかを
メルヘンタッチで描いた小説
『ドリアン・グレイの肖像』
快楽を人生の目的と決めたオスカーは
若さを如何に継続するかが最大の関心事
でもボクは、若さを快楽を味わう為の
便利な条件とは思わない
そのように誤解されている節もあるが(笑)
若い頃、放蕩の限りを尽くし
中年には、並ぶものなき名声を博し
晩年には、聖人になろうとしたのは
トルストイだった
性欲こそ人間の不幸の根源だと
純潔の生活を実行するもできなかった
老人の醜さ
嫉妬に狂う男の生々しい姿
『クロイツェル・ソナタ』
トルストイが60才過ぎてからの作品だ
イヤー洋の東西を問わず
男の一生はつまらない苦労をするものだな
男が歳を重ねても
聖人なんぞになれないのは
近頃の政治家や経済人を見てれば分かるね
(ちなみにトルストイの結婚生活は、48年間に13人の子供がいた。彼の人生、前半は天国、後半は地獄、晩年は何度も自殺衝動に駈られ、何度も家出したと言う。あー、歳は取りたくないものだ!)