ボクは独りで佇んでいる。
この空間を共有する人は誰もいない。
確かに独りでたたずんでいるのだ。
ノマド・・・
ここまで生きてきたから・・・
これからの人生は・・・
ノマドがいい。
遊牧民でいい。
老少不定…これからも命は予測し難く、年齢に関わりはない。
確たる家はいらない。
草枕でいい。
遊行がいい。
ここはどこだろう?
クロマキーのようなブルーの空間。
何処にでも行ける。
誰にでもなれる。
シャーウッドの森?
突然、目の前に風景が現れた。
小田急線の車内?
北極海?
アフリカ・乾季のサバンナ?
初夏の鵠沼海岸?
目の前の風景が廻っている。
走馬灯のように、ボクの居場所が廻っている。
ノマド・・・
さぁ、今日は何処へ行こうかな・・・
やがて・・・
目の前の風景たちが、スネークアウトして行った。
(眠る前に、ショートショートの映像コンテを考えていた。これは夢だか現だか、分からない時空間の幻影。でも、夢に近いかな。気付いたら朝だったから…)