河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

好漢、惜しむらくは兵法を知らず・・・

銀行のATM

ピシッとダークスーツを着こなした中年の紳士が送金しようとしている。

彼は一度、口座から出金して、更にそれを送金するらしい。

それも100万円以上の金だ。

彼はそれを数えているのだが、手先が不器用なのだ。

札がATM盤面上にバラバラ落ちてしまう。

何度やっても、数えられない。

彼は、次に待っているボクを気にして、余計に焦っている。

何度数えても、数字が合わないようなのだ。

仕舞いには、盤面上に金を散らかしたまま、ボクに・・・

「お先にどうぞ」

と言うのだ。

好漢、惜しむらくは兵法を知らずか・・・

「ボクは急ぎませんので、どうぞ」

と言うボクに、彼は名刺を差し出してきた。

名刺の肩書きは、企業の代表取締役だ。

上手に金を振り込めない社長・・・

なんだか、良い人に思えて来た。

ATMは便利だけれど、こんな事に無駄な時間を費やし、豊かな道草を食うことも大切なんだ。

彼は安心したのか、楽しそうに、何度も何度も送金を失敗している。

(大海ほど、全ての川より低い。「江海の能く百谷の王たるゆえんは、そのよく下るをもってなり・老子」

こんな会社経営者やトップリーダーがいてもいい。

でも、豊かな道草って良い言葉だなぁと自画自賛。

便利とは、発端から結末へ最短で行けること。将に豊かな道草を放棄することなのだ。豊かな道草を食う人生も、また良きかな)