河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

人の悲しみを、叱ってはいけないのだ・・・

夜道を歩いていると、男の声が聞こえて来た。

何か、叫んでいるようなのだ。

続いて、女性のすすり泣く声も、漏れてくる。

とても悲しいそうな声なのだ。

どうやら、他所の家の中かららしい。

「いつまでも、泣いてるんじゃねー!」

「・・・・・・・・・」

「楽しい事でも、考えたらどうだ!」

「・・・・・・・・・」

多分、旦那さんが、いつまでも悲しみにくれている奥さんに怒っているのだろう。

他人のボクには、関係ないことだが・・・

悲しみを、叱り飛ばす旦那にむかっと来た。

人の悲しみを叱ってはいけない。

理屈で人を咎めてはいけない。

理屈で人を説得できても、感動させることは出来ない。

ボクは歩きながら、そんなことを考えている。

もう、あの家からは大分離れて、二人の声は聞こえない。

でも、あの奥さんのすすり泣く声は、色っぽかったなぁ・・・

まだ、微かに耳に残っている・・・

その消えかかる泣き声の後を、ボクの気持ちが追ってゆく。

なんだか、エロティックな場面が浮かんでくる。

女の気品、幽艶、哀切、風雅、怨情・・・

突然、ボクの目の前が暗闇・・・

それも、暗黒のスクリーンになった。

フィリッピス・ラピスのシュールな裸婦が現れた。

ロングのヘアーがベールのように開花している。

豊かな乳房が波打つように、激情しているのか・・・

しかし、良く見ると彼女の左の胸には、深々と一本の矢が刺さっている。

でも尚、彼女の姿態はエロテックなのだ。

その彼女がすすり泣いている。

一本の矢の快感なのだろうか・・・

ボクは、突然叫んだ。

「いつまでも泣いてるんじゃねーや」

画面が一瞬で真っ白になった。

(なんと、シュールな夢であろうか・・・出だしはホームドラマっぽかったが、

途中からアンニュイなムードになって、フィナーレはコメディになった。

やはり、ボクは台本作家なんだよね。三流のね(笑))