① 真夜中の大都会の喧騒の中に浮かび上がっている停車場。
甲高い汽笛を響かせて、蒸気機関車が入ってきた。
運転手は、せんだみつお!
仕事が無いと思っていたら、こんなアルバイトをしていたのだ。
ボクは鈍行列車に乗っている。
木製で布のシートが張ってある、汚い椅子に座っている。
真横を急行列車が抜いて抜く。
ボクは切符を確かめると、領収書付きの切符には黒沢 明監督の印が押してあった。
② 浅草のストリップ劇場。
客席では、男たちがタンバリンを持って、ステージの踊り子さんの応援をしている。
あき竹城が、豊かなバストをユサユサ振って、大サービス。
その時である。
舞台下手より、白い大蛇が現れた。
10メートルはある、巨大な蛇だ。
あき竹城は、あっと言う間にそのデッカイ白蛇に呑まれたしまった。
客が一斉に、ポラロイドカメラで撮影している。
この写真を妊娠した女性に見せると、良いらしいという噂があるそうなのだった。
そうか、では誰に見せようか?
考えていたが、全く思い付かないのだった。
③ 体育館のように広い教室の外にたたずんでいる。
中では、クラスの仲間たちが、体操のようなダンスをしている。
教師は山城新吾ちゃんだ、なぜ!
しかし、クラスの仲間に顔の見覚えのある奴がひとりもいない。
ボクは独り阻害されているのだ。
群れから外れているのだった。
でも、それでいい。
実はボクは、独りを装っているだけだから。
こんな刹那がたまらなく好きなだけだ。
ボクはこれから、そっと教室に戻って、みんなの仲間に加わるだろう。
いつものように、他人と楽しそうに交わり、同じエレベーターに乗るのだろう。
何気ない顔で・・・。
(寝ながらメモを採っていたので、三作とも思いだすことが出来た。しかし、夢に出演してくれた、せんだみつお、あき竹城、山城新吾・・・みんな同時期にボクとテレビ番組を共にした人たちばっかりだよ(笑))