ヨットの仲間だった真面目な青年のT君が、水鉄砲を自分の顔に浴びせながら、懸命に演歌の練習をしている。歌は「長崎は今日も雨だった」・・・
「あああああーながさきーはー今日もーあめーえだったー」
すげーへたくそだ。
となりでは、本物の歌手のI・Sちゃんが、花壇の中で花に変身しようと頑張っているが、下半身が人間のままだ。
顔は完全にでっかいヒマワリになっている。
しかし、下半身が裸なのだ。
「誰のーためにー咲いたのーそれはーあなたのためよー」
って、おーい、さっこ、はやくパンツを履けー!
テレビディレクターのKが、逆立ちで歩きながら、立ちションしている。
そこへ黒い蝶ちょが飛んできて、股ぐらにとまった。
彼は大喜びしている。
よほど企画ネタがないのかなぁ、と心配になる。
ミュージシャンでパーカッションのAが、ところてんを鼻からすすって食べるギネス記録に挑戦している。
見ているだけで、酢に咽かえりそうだよ。
経済セミナー講師のT女史が、大きな木の幹にしがみついて、蝉のように脱皮をしている。
どうやら、マダムから普通の恐ろしいおばさんに変身するようだ。
まだ、出来たての筋肉脂肪がプルンプルンしていて、不気味である。
さて、ボクはいったい何処へきたのだろうか?
アバンギャルドと言うか、シュールと言うか?
はたまた、グロテスクと言うか・・・。
大きな看板を見上げると「ヒューマン・ドリームランド」
どうやらボクは、人間遊園地に来たのだった。
これはこれで、面白いなぁと感じながら、再度、深い眠りの旅に出た。
(こういう辻褄の合わないシュールな夢を、よく見るが朝までには忘れてしまう。
今日は夢を頭の中で反芻し、メモに書き残してから、再度眠りに就いた。すると朝起きてメモを見れば、細かなデイテールまで思い出すことが出来るのだ。)