「ボクは誰?」
今さらだけれど、街の雑踏を彷徨しつつ、考えている。
ボクの知っているボクは、5歳位のボクからだな・・・
でも、俯瞰で知っているだけで、リアリティはない。
そのもっと前、生れた頃からのボクをボクは知らない。
この国が戦争中だったことは、聞いたことはあるけれど、映像としての記憶はない。
そして、小さい頃のボクを、ボクは次々と忘れ去っていく。
歳を重ねると言うことは、次々と自分を忘れていくことなんだ。
その記憶を語って聞かせてくれる、親も兄弟もすでにいない。
ボクを語れる人間は、ボクだけなのに・・・
ボクはボクについて、あまりにも知らない。
ボクと言葉を交わした人は、いったいどのくらいいるのだろう・・・
人生は想い出の総量で決まる・・・
などと言われても、自分では総量が分からない。
自分に分からないものが、他人に分かるはずもない。
ボクの人生のパラドクス・・・
時はいつも流れ続け、ボクの心が追い付かない日がやがて来る。
きっと来る。
よし今はまだ、ボクの知らない、ボクと言う、もの凄い男が、ボクの中にいる。
こいつが居る間は生きていよう。
そのボクと言う凄い男が・・・
この先、何をやらかすか楽しみだから・・・
(なんだか、自分で問題提起して自分で結論に達したようだ(笑)、まぁその凄いボクと言う男が、何をやらかすか・・・楽しみにしようっと・・・)