大海原に、目映い光跡を残して
夕陽の残照が山の端に落ちてゆく
大自然の営みを見つめながら
創作への想いを募らせる
一陣の浜風が身体の真ん中を貫いてゆく
まるで世界が自分の中を吹き抜けるようだ
様々なものが聞こえ
とりどりのものが見える
感覚的には耳で見て、目で聴く
創作意欲が夕焼け雲のように湧き上がる
生きてゆく軸が身体の中に建ち上がる
理屈で武装していた心が解放される
日常の怒りを権力に向ける
創作の現場には感性のマニュアルはない
ただ、こうして夕焼けの中に身を浮かべ
何を見つけるのか、見つけたか
その小さな視点が大切なのだ
いつの間にか、夕陽は明日に向かい
辺りの山々も空も海も人間のシルエットも
ドーンパープルに染まってしまった
(最近、夕刻の海辺や川岸や都会の公園でも立ち尽くして夕陽を見つめている人が多い。その心の中は様々だけど、その背中には、それぞれの決心が浮かんでいるように見える。)