美しく自由なカモメのニーナ
強い信念に萌えて飛び立つ女性
今の時代に、ボクはニーナのような人によく出会う
カモメのニーナは沢山いる
時代の大きな転換期に人々は戸惑う
幻滅と挫折の狭間で迷いもする
今の時代が将にそうなんだ
特に若者たちの胸は何事にも躊躇している
前に羽ばたくべきか、羽ばたけば撃ち落とされる
そんな時に、そんな場所にカモメのニーナが現れる
天翔る翼を広げた美しいニーナ
「私はもう本当の女優です。そして私の心が毎日成長していくのを感じています。
私は今はもう知っています。
大切なのは名誉でもなければ、成功でもありません。
大事なことは、耐え忍ぶということを知ることなのです。
自分で自分の十字架が背負えるような信念を持つことです。
信念を持てば、苦しくなんかありません。
自分の使命が分かれば、生きることが恐ろしくはないのです。」
こう言い放つと、カモメのニーナは大空に飛んでゆく。
これはロシアの作家 チェーホフの「カモメ」
混沌とした時代の中に浮遊する抒情性と世俗性
この二極を鋭く対象させた名作だ
ボクは近頃、夢の中でしばしばカモメのニーナに出会う
飛び交うカモメがニーナだと直感するだけかも知れないが…
現代の様々なジャンルで、カモメのニーナを見かけるのだ
政治、経済、スポーツ、文化、芸能…
信念に萌えて飛び立つ美しい自由なニーナ
暫くの間、彼女たちに時代を預けたらどうだろうか…
(チェーホフの「カモメ」に登場する羽ばたこうとして撃ち落とされるカモメと、美しく自由に天翔るカモメのニーナ。ボクはこの二羽のカモメが、男と女に思えて仕方がない。これからの時代、
男の出番を少し減らした方がいいと思うけれどね。)