多摩川の河川敷の野球場。
野球のグラウンドが5面ほどある。
隣のグラウンドではジャイアンツの2軍が練習しているのが見える。
ボクのチームは、劇男・一世風靡セピア。
小木や柳葉や哀川や西村や春海や松村…
団長の大戸天童が監督で、ボクは一塁手。
相手のチームはTV制作会社のチームである。
ボクはこの会社の制作番組を担当しているので、敵と言うより楽しい仲間たちだ。
ボクは久々の野球、しかも左利きだけど、そのグローブがない。
仕方がないので、右利きのファーストミットを使うのだが、非常に使いにくい。
野手から送られれ来るボールを、ぽろぽろ落とすものだから、みんなセーフになってしまう。
見かねた大戸監督が・・・
「河村プロデューサー、ピッチャーやってくれませんか」
ボクはピッチャーになった。
なぜだか、バッターボックスに立っているのは、B21スペシャルのひろみだ。
こいつだけには、打たれたくない。
ひろみは結構良く打つ奴なので、内角へ食い込むカーブの連投で追い込む。
「いい球投げてくれよー!」
ひろみは年下なのに、態度はでかい。
だけど、純な一直線な性格で、ボクは好きな奴だ。
最後は、得意のナックルボールだ。
これが、ストーンと気持ちよく落ちて、ひろみのバットは空を切る。
三振だ。
やーい、やーい!
ひろみが悔しそうな顔をしている。
チェンジになって、ボクの打順が回ってきた。
敵のピッチャーはひろみになった。
このグラウンドはライトが狭くて、その先は多摩川が流れている。
「よし、ライトへホームランうつぞ!」
ボクは大声で宣言して打席にたった。
一球目、ど真ん中の直球・・・ボクは思い切りスイングした。ボールはセンター前のライナー・・・
しかし・・・
ボクはバッターボックスから動けない。
バットを強く振りすぎて、脚の筋肉がつってしまったのだ。
みんなが大笑いしている。
「痛ぇー!」
あまりの痛さに眼が覚めた・・・
ほんとうに脚がつっていたのだった。
「痛ぇー!」
(久々の睡眠中の脚つり・・・久々の愉しい野球の夢だったのに・・・。1987年頃かなぁ、ボクは劇団・一世風靡のプロデューサーやってて、よく早朝の草野球やったなぁ。ああ、また野球がやりたくなってきたよ)