砂浜でビーチボールを蹴っている。
かわいいポメラニアンが脚に纏わりつく。
ビーチボールの飛んだ先には、5メートルほどの土手があり、川も流れている。
これは片瀬川だ。
すると砂浜は鵠沼海岸だろう。
まだ、松林や砂丘があり、ボクの子供の頃の鵠沼の海だ。
女子寮もあるが、こんな建物は初めて見た。
更にビーチボールを蹴ると、その先に無数の赤い十字架が立っていた。
見渡す限りの十字架なのだ。
そっと、触ってみると、それはスチロールで作られていた。
突然、上空で轟音が響き渡った。
見上げると・・・
ノルマンディの戦いのように、沢山のパラシュートが大空に咲いている。
中には、パラシュートが開かずに、地面に叩きつけられる人も多い。
空の上では、ボーイング727がダッチロールで旋回している。
そこから乗客がパラシュートで脱出しているのだった。
その時、その航空機がボクの方に向かって突っ込んできた。
ボクは大声で皆に教えようと叫んだが、声が出ない。
声にならないのだ。
でも、突っ込んでくる航空機は、不思議と怖くはない。
冷静にボクシングのダッキングやウエービングで避けた。
航空機は何とか砂浜にランディングした。
ドアーが開き、JALのスチュワーデスが降りて来た。
律子さんだ。
ボクは律子さんに会えて嬉しくなった。
(夢の中の、この律子さんには、まだ会ったことがない。律子と言う女性は、プロボウラーの中山律子さんしか知らない。ボクは飛行機が大嫌いなので、仕方がなく乗る時は、パラシュートが欲しいなぁと、いつも思っている。)