会議室だ。
映像スクリーンを前にして、ボクがパワポを使ってプレゼンしている。
「先進国の中で、いや発展途上国も含めて、日本人に足りないものがある。」
「それはエロスだ」
「エロティシズムの感性がないとは言わないけれど、出そうとしない」
「アダルト映画や漫画は、あれはエロスではなくて、グロテスクだ」
そんなことを、ブレーンストーミングしながら喋り続けている。
ボクはSNSの時代に対応した映像作品を創る。
テーマは日本人のエロティシズム。
日本人とエロスに決めた。
鳥をエロスの象徴にしよう。
白鳥にエロスを感じないか。
白鳥の長い逞しい首は、男のエロスそのものだ。
古事記にも記載されている、ヤマトタケルが最後は白鳥になり、鎌首を逞しく突きだして、愛する女性のもとへ飛んでいく。
「やまとは、国のまほろば・・・やまとしうるわし・・・」
ギリシャ神話にも主神ゼウスが白鳥に姿をかえて、人妻レダを奪う物語がある。
大空を自由に飛ぶことは、エロティシズムに繋がるのかもしれないな。
エロテック・バード・・・
これは面白い映像作品になるぞ。
ボクは喋りながら、忘れないうちにメモを採ろうと考えている。
当然ではあるが、夢が現とクロスして目が覚めてしまったよ。
(昨夜、放送作家スクールの講師を務めて、生徒たちにSNSでの映像作品つくりの講義をした。そのまんま夢に繋がった。googleもいよいよアンドロイド搭載のテレビを
出してくる。映像の世界は面白くなるよ。日本人とエロス…これいけそうだな)