高速道路を車で走っている。
見慣れた道路だが、周囲の景色に、まるで見覚えがない。
と、いうより日本じゃないようなのだ。
道の両側に、こんもり土が盛り上がった土葬の墓が沢山見える。
でも、道路の作りや標識の色やデザインは、東名高速道路と一緒なのだ。
「これ、日本人が作った道路・・・」
運転している青年が、そう言った。
そうか、ここは中華人民共和国の海南島なのだ。
この島を縦断する高速道路は、日本のデベロッパーが作ったのだ。
道理でデザインが日本の道路とそっくりだ。
車を運転している青年は、ボクの中国語の先生の陳くんだ。
彼は台湾人だけど、なんで海南島にいるんだろう・・・
まぁ、そんな些細なことはいいや・・・
陳くんはとても気のきく、優しい好青年なのだ。
日本と中国は、政治体制の違いはあるが、お互いの価値観の違いを認める努力が足りない。
この社会は、Diversityの時代なのだ。
世界は多様性の時代だ。
民族、宗教、価値観の違いは認め合えばいい。
歴史的に日本は、中国大陸の文化の影響を受けて発展してきた国だ。
だから、生活の中に共通項が沢山ある。
若い日本人や中国人は、お互いの国の事をどこまで知っているのだろう。
争う気持より、理解する気持ちがほしい。
お互いがお互いの志を尊重すべきなのだ。
中国の故事にもある。
「燕雀いづくんぞ鴻鵠の志を知らんや」
(小さな鳥には、大きな鳥の志が分からない)
その時、陳青年が質問した。
「燕雀は、どっちの国ですか?」
ありゃ、弱ったな・・・
しかし、ボクは咄嗟に答えた。
「君の国の故事にもあるだろ・・・。人間万事塞翁が馬だ」
すげー、俺もなかなかやるじゃん・・・
夢の中で、自分をほめる、馬鹿な自分(笑)
(昨日は、朝から喉の調子が悪く、ほとんど声が出なかった。だから風薬を飲んで、マスクをして寝た。結構、寝苦しくて、こんな夢になったのかな?)