馬上で、ライフル銃を左手に掲げ草原を走り回っている
夜はたき火で肉を焼き、草枕だ
真っ白な髭の爺さんが、アルマイトのカップでコーヒーをくれた
ウイッシュボーンじいさんだ!
ローハイド!
カウボーイはいいなぁと、幸せいっぱいでまどろむ
波の音で、目を開けると洋上だ
ボクは船乗りだ
七つの海を股にかけ、港、港に美女が待つ
マドロスパイプをくわえ、甘い潮風に微笑む
カウボーイ…
船乗り…
どちらにしようか…
二者択一を求められている
誰に?
自分自身にだ!
どうしよう…
どっちにしようか…
いまだ覚めず池塘春草の夢はコンティニュー
少年老い易く学成り難し
一寸の光陰軽んずべからず
別に軽んじた訳でもないけれど
光陰は矢の如く早い時もあった
もう、あれから60年は経ったよ
まだ、どっちだか決められない
うーむ、どうしよう…
なんて、悩みながらの目覚めであった(笑)
(朝日の中で、階前の梧葉はすでに秋声である。カウボーイか船乗りか…高校生までは
このどちらかになりたかった。そして今、人生は短いなどとは思わない。
ボクの人生今まで72年…長かったよ。いろいろなことがいっぱいあった。そしてまだ続きそうだよ。長けりゃいいってもんでもないけれど(笑))