河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

詩的な想像力をまなざしと言うんだな…

日本家屋の小さな寝間…

仄かに小さく揺れる灯りの中に

角袖を腕組みをした男が座っている

床の中では、仰向きに寝た女が

静かな声でもう死にますと言う

女は長い髪を枕に敷いて

輪郭の柔らかなうりざね顔を

その中に横たえている

 

この光景をボクがモニターで見つめている

角袖の男は何処かで見たな…

そうだ、写真で見た事のある男

なんだ、夏目漱石だよ

このモニターの絵はそうか…

こんな夢を見た…で始まる漱石の「夢十夜」の冒頭のシーンだ

そうか、これは小説だからモニターのシーンはボクの想像なんだな

文章からの写生だから、誰もが同じようには見えないだろうけれど…

ものがどう見えるかは

その人がどう見ているかで決まる

つまり感性の領域なんだな

ただリアルに見つめる人もいれば

詩的な想像力で見事なシーンを構成する人もいるだろう

そんな素敵な想像力をボクは、まなざしと言う

ボクは何を見て、如何に書くときも

この自分の、まなざしを大切にしている

なんだか、夢一夜の中で独り合点しているボクであった

(今週のボクは、物書きに集中しているので、夏目漱石まで登場しちゃったよ(笑)

でも夢十夜に登場した男の角袖や部屋のレイアウトは、まったくボクの想像だ。

文章って読む人によって、浮かぶシーンが全て違って来る…これって面白いね。

そこまで計算してる作家はいるんだろうか…)