郊外の道筋に大きなスーパーマーケットが出来ている
若者たちが列をなして吸い込まれていく
スーパーCOSUPA
今、大流行のコストパフォーマンスの商品を取り揃えた店だ
ここでは何でも売っている
ファッションも音楽も恋愛も成長も夢も出産も人生さえも・・・
なんでもコストパフォーマンスとのセットにして売っている
今日はバーゲンセールなので群衆が並んでいる
それを道端でひとりの男が見つめている
ボロボロだけど色彩感のある服
ボサボサだけど手入れのされた長髪
誇り高き、その男の視線は虚空を見つめている
70年代の俺達は、自ら進んで貧しさに飛び込んだ
地べたに這いつくばって、生きる本能を磨いた
愚かな人間の闘いを体験したくて、機動隊に喧嘩を仕掛けた
機動隊は権力の象徴だったからさ
そうして大人社会に抵抗した
おーい、言論の自由は何処へ行ったんだ?
メディアは委縮してないか?
国民は過剰防衛してないか?
言論は多様性をもって良しとするんだ
なんで若者たちの怒りや不満が、権力ではなく市民に向かっているんだい?
なんで左の道ではなく、右の道ばかり歩きたがるんだい?
その男は空に向かって語り続けている
いつまでも…いつまでも…
(目覚めて、その男が誰かに似ていることに気がついた。元安藤組組長 安藤昇さんだ。ヤクザから足を洗って俳優・作家に転身したカッコいい男だった。14日のこのブログにも突然、安藤昇さんが登場した。そして…実はその二日後 16日に彼は亡くなっていた。虫の知らせだったのだろうか…人生の不思議な縁を感じざるを得ない。)