河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

江の島のホームレス…ポンタの生き方

真白き富士の嶺 緑の江の島

江の島、鎌倉の観光には江ノ電交通をご利用ください…

 

毎日毎日、同じ宣伝アナウンスを片瀬海岸の拡声器から聞かされていた

だからボクたち地元の子供は、それを誰でも暗唱できる

ましーろきーぃふじーのねぇーみどーりのぉーえのーしま・・・

小さな声で唄いながら、ボクの横を通り過ぎたのは…

皺だらけの綿パンに灰色のTシャツ…

灰色は決してグレイではない

白のTシャツが汚れきっただけなのだ

ポンタだ!

その男は、ポンタ!

江の島のホームレス(当時は乞食と言っていた)

肩に麻の袋を背負って、ひょこひょこ歩いている

ポンタはいつも自由だった

腹がすけば、江の島の磯でサザエでもトコブシでも採ってくる

片瀬の浜でたき火して、貝や地曳網で貰った魚を焼いて食えばいい

ボクも時々、自分で採ったサザエを、ポンタのたき火で焼いて食っていたっけ

火のお返しにサツマイモやトウモロコシをあげたこともある

ポンタは、いつもひとりで浜木綿の砂山で昼寝していた

寝る、食べる、歩く…それだけがポンタの日常だ

ポンタは無口だったから、誰も彼の昔を知らない

そのポンタが今、ボクの目の前にいる

ポンタ!

思わずボクは呼びかけてしまった

ポンタがボクを見つめた

懐かしそうな顔で…

でも…

でも…

ポンタの、その顔はボクだった

(鎌倉学園高校の一年生のボクは、先輩達からニックネームで呼ばれた。「ポンタ」

お陰でボクは番長たちにも可愛がられて、学園で怖いものはなかった(笑)

近所の女子高生の人気者でもあった。江の島のホームレスポンタの飄々とした生き方に

最近は似て来たかも知れないなぁ)