月明かりの中で、パソコンを叩いている。
小説のプロットを書いているのだ。
愛とエロス・・・この矛盾したふたつの行為。
気付かない振りして、馬鹿を装うふたり・・・
重ね合う愛と言う名の心が、また一枚増える。
「忍びあう恋を、つつむ夜霧よ」って、なんで歌謡曲が出てくるのだ。
忍びあう恋・・・
エロスの香りがする。
言葉遊びを駆使した作風にするかな・・・
男の最初の異性は母・・・
母と息子・・・
母のエロス・・・
乳房をくわえた時から、何かを了解し合っている。
そして、旅立ち。
つながりを持たない、流砂の如き異性・・・
どんな感情で、結びあえるのか。
悲しみを共有できるのか。
美しさの影の、汚さや醜さや寂しさを共有できるのか。
愉しげな顔をした写真・・・
それは、いたましい事件の数日前のもの・・・
そんな書き出しの小説があったなぁ。
三島由紀夫だったと思う。
失われた愛の復活がテーマだった。
愛の復活を他人に願ったのだ。
思い出した。
「獣の戯れ」だ。
美しい愛の背中には獣が存在している。
いやだな。
至極の愛は、忍ぶ恋なんだ。
想いを遂げずに、一生忍んで想い死ぬ・・・
究極のエロスは、想いの中でいい。
そんな物語にしよう。
(目が覚めて、結局、小説のプロットなど出来てなかった。ボクに愛の小説は無理だよ。書くより読んでいるほうが楽しいもの。「愛の戯れ」もう一度、読んでみようかな。)