河村シゲルの夢か現か日記

夢は自分自身で創る芸術作品、脚本・演出・セット・キャスティングなど全て1人で担当してます。「無意識の思考を意識に伝えようとしているのが夢」だと、あのフロイトが言っています。ボクは最近、夢を毎日見ています。だからもう一人の自分探しの旅のつもりで夢日記を書き続けることにしました。

独裁者と杯中の蛇影

紫煙が流れ、安酒の匂いに包まれた場末のキャバレー 菊池章子に似た歌手が怠惰に唄っている 「株の流れに」 株の流れに 身を占って どこを買おうか なに売ろか すさぶ心で 迷うじゃないが 金の手持ちも 涸れ果てた こんな日本に 誰がした タバコふかして や…

あなたの眼にウロコはあるか…

ドブ川の流れる地下道を歩いている 大きなネズミが走って横切る 何とも言えない異臭 その時、漆黒の彼方から音楽が… M ダンス オブ ヴァンパイア ジム・スタイマンの作曲だ ということは…ここは… パリ オペラ座の地下室か… 聞こえてくる音楽はステージからだ…

柳生の剣道は 人道なり

「すべての病は口から入り すべての災いは口から出る」 これは確か野口英世博士の言葉だ 野口博士が、何のために言ったかは知らない ボクは大人の生き方として捉えている 人に意見を言いたがる奴に限って たいした社会勉強もしていない 意見をするのが親切だ…

熱き魂に とけこむものは…

浅き夢みし かわたれの頃 蒼き北極星の ゆらぎにも似て 冷気まといし風花が 天空に舞い散る音波を聞く 純白に尚 白を重ねた朝もやの中を 寒雀が群れて 一気に飛び散るさま 大輪の尺玉開花の如し 孤高の狼が 小高き丘に屹立し 気高い悲しみの嗚咽を漏らす 白…

なぜ、人は恋に落ちるのだろう

寒月、一条の淡い光を浴びて 肌もあらわに薄衣をまとい 片ひざをついたしどけない姿 優しい眼差しには高い精神性すら感じる それは縄文の少女の土偶 数千年の時を経ても尚 永遠の魂の気風がボクを圧倒する ボクは一瞬で恋に落ちた 縄文の少女に 最高の一瞬を…

ボクの科学的能力は6歳以下か(笑)

春先の昼下がりの公園に アインシュタイン博士のような髭もじゃの老人がいる 老人が言った 「近頃の大人の説明は難しい。いや、優しい事を難しく言いすぎる。 特に政治家と科学者は…」 なるほど、アインシュタインのおっさんはいいこと言う 「6歳の子供が理…

人は、人に忘れられた時に死ぬ

田舎道をぶらぶら歩いていたら 突然、道の駅のような建物がある 近づいて看板を見上げると… 宇宙百貨店と書いてある いったい何を売っているのだろう 興味深々で覗いて見る 宝石屋がある 大安売りの幟旗 ダイヤの指輪70%OFF 2000万円! なんじゃこりゃ ばか…

再び、ボクは鳥になった

ボクは、しばしば鳥になる 風に誘われて上昇気流を見つけ トンビのように輪を描きながら飛ぶのが好きだ 鳥になると、普段見えないものが見えてくる 遠くの方に都会のビル群が見える 近づいてビジネス街を俯瞰している ビルの中の人々は、本当によく働いてい…

テレビは笑う…なぜ?

なぜ、テレビは笑うのだろう 一日中、何処かしらのチャンネルが笑っている 安での出演者が笑わない時はスタッフが笑っている 程度の低いメディアに成り下がったものだ あそこまで笑うには、なにか訳でもあるのだろうか 元テレビマンのボクとしては考える ひ…

時の流れに…ふたり道

時代に浮かれた おいてけぼりが 今夜も慕情に 身を占って 小さな価値を 集めてた 時の流れの 落し物 拾い集めて 歩いてる ふたりで挑む 理不尽に からむ常識 非常識 答えは否と 言い続け 己が選んだ 貧しさに 生きる本能 黄泉帰り 愛と言う字は 封じ込め 秘…

残照 大自然の営みの中で

大海原に、目映い光跡を残して 夕陽の残照が山の端に落ちてゆく 大自然の営みを見つめながら 創作への想いを募らせる 一陣の浜風が身体の真ん中を貫いてゆく まるで世界が自分の中を吹き抜けるようだ 様々なものが聞こえ とりどりのものが見える 感覚的には…

ふたつの矢を持つことなかれ

つれづれなるままに 心に移り行く よしなし事を そこはかとなく書いて見ようと 吉田兼好の随筆 徒然草を真似てみる 初心の人 ふたつの矢を持つことなかれ これは徒然草にもある言葉だ 二本も矢を持っていると 一の矢を射る心に油断が生じて集中できないのだ…

青春は恋と革命に殉じて…

大きなターミナル駅前の雑踏 ビルの上から俯瞰している あの規則正しく歩く群衆は 自由なのだろうか 戦後70年、確かな自由の価値はあるか 方向を見失い、消失しているのではないのか 日本人の価値ってなんだろう この国の価値ってなんだろう 美しい日本を創…

男心に男が惚れる男

誰が言ったのだろう 「人生のすべては、ただ一瞬のつながり…」 様々な言葉が頭の中を鳴動している 「今は自分には、幸福も不幸もありません」 太宰治の人間失格だ 「木曽路はすべて、山の中である」 島崎藤村の夜明け前だ 「月は晴れても心ァ闇だ。お蔦 あの…

♬夢も楽しや横浜キッド♬

ボクは浜っ子 巷の子 港の灯りが消える頃 胸の灯りが灯を灯す 寂しい夜風に誘われて 悲しい節だよ口笛が 今宵のメロはビブラート そんなせつない港町 横浜キッドが唾を吐く 男の唾はマーキング 港はボクの縄張りだい なんだか言葉がひとり遊びして飛び出した…

ふるさとの港の見える丘に登りて…

港の見える小さな丘にいる ここはボクの生れたふるさと 黄昏が海面をつつむ頃 船の灯りが瞬きはじめる その刹那が大好きだった 疲れたカモメたちがアンカーロープに連なる 鯔背なボラが水面からジャンプする 重い油の混じった潮風に溶け込んだ娼婦の安い香水…

妖艶・生身のような文楽人形に…

妖麗な花弁は女の欲望を解放する 花の香りを裸身にまとって男を狙う 溢れるほどのエロティシズム 全身の官能が解き放たれる 女の巨大な欲望に、怯むことのない男は鬼だ 確かに鬼だ 「必ずや 吾を食いつくす 男なり 眼をあけしまま 喰われてやらむ」 エロスの…

悲しき権力者・ムスターファ

何処にでもいる困った男自分勝手で、望むことは何でも出来ると思っている♬ヤムスタファヤムスターファ♬現代の悲しきムスターファは独裁者を気取るそれも小さな小さな世間で小賢しい独裁者は、どいつもこいつも似たり寄ったりまず小さな権力を見つけると、し…

あなたの燃える手で 私を…

虚ろな心に目がふたつあいている こんなよい月をひとりで見てねる 孤高の俳人 尾崎放哉の句が浮かんでくる 男のたたずまいである 冷気を滴らせた木枯らしが頬に痛い夜 男はなぜに女を想う 心に腕を突っ込んで魂を 鷲づかみしてもわからないだろう 男のたぎる…

半端な賢人より知的野獣がいい

「かつては、もし俺の記憶が確かならば 俺の生活は宴であった」 細雪が舞い散る露天の湯だまりに どっかと浸かる野武士の風貌を持つ男 長髪を後ろ結に束ね、双眸は豹の如く光る その湯けむりの中で、男はつぶやいたのだ 「ある夜、俺は美を膝の上に座らせた…

男にレッテルはいらない

「確かにやくざの看板は外しましたが、 男の看板まで外した訳ではありません。 そんな舐めた口を利いてもらっちゃぁ困ります」 ダークなコンチのスーツをばしっと決めた、その男 黒ぶちの眼鏡の奥に光る三白眼 大抵の人間は、これですくみ上がる その男が、…

女性の理想的な男には…

春まだ遠き小島の磯で その男は降りしきる雨を見つめている 天から落下してくる、ねずみ色の一粒を凝視して… これが地中に潜り、やがては清水となってあふれ出る その歳月に思いを馳せている 自分自身の来し方行く末 自分は無能無才にして小心 放縦、怠慢に…

集団的エロス権の是非を問う

なんだかチープな感じのする広場である 決してモンマルトルやセントラルパークのような 文化の香りが漂う広場ではない 山間の荒れた畑にも見える ここに今、大勢の荒くれ男たちが集い ひとりの女に嬌声を浴びせている そんな男には成りたくない自分を意識し…

いつも死に装束を傍らに置いて…

寒月の丘に満開の桜がシルエットに 時折の疾風に紅い花弁が舞い散る 奥山の吹雪の凄まじさで… その桜の根元に鎮座する独りのもののふ 純白の紙のこよりで長髪を結び 白無垢の衣に水色の裃を着けた姿は 覚悟が決まった死に装束 凛とした背筋の流れが見事だ 「…

ボクの免疫力は海のエネルギー

ボクは海辺で育ったものだから、海を見つめてものを想う 難問も快楽も人生さえも 今もそうだ こうして人混みから離れないと、生きた心地がしないのだ 海の色は、全ての色を吸収している だからどんな色にも変化できる 海がボクに囁く 心の中にいつも季節のあ…

あの箱を開けるのは あなた

箱があれば開けてみたくなる 時代のパンドラの箱はいつも こうして人間の好奇心で開かれてきた 原子力の箱だって、初めは科学者たちの好奇心だった 膨大な経済効果や権力や甚大な危険性など 頭には浮かべていなかっただろう でも、原子力はパンドラの箱だっ…

晩年の貧乏なんざぁホルモン注射だよ

長屋でご隠居と熊さんが茶碗で一杯やっている 「ご隠居さん、ちっと伺いてえんだけんど…」 「なんだい、熊さん、難しい顔こしらえて?」 「歳とると、9割が貧乏になるってホントですか?」 「そうだな、この国の高齢者の貧困率は9割って言われてるな」 「じ…

行く言葉が美しければ 来る言葉も美しい

なんとなく時流に乗っている毎日だけれど たまには丘の上から、時の流れを見つめていたい そう思っていたら、その丘の上に居る いろいろな人々が俯瞰で見える ボク自身が定点カメラになるいつもの場所だ 中央の大きな川はポピュラーセンチメント 大衆的感情…

今、必要なのは、やせ我慢の美学

ここは何処だろう 時代劇で見るような街並み 川に架かる橋を渡っているのは… えっここは… と、思いながら江戸の街だと納得している自分が居る 町娘 金魚売り 飛脚 商人 お役人 そして武士たち 武士は絵に描いたように みんながみんな高楊枝を使っている ドリ…

死は、日常的にいつも傍らにいる

5%のブドウ糖溶液と0.9%の生理食塩水500ccを腕に受けて その作家は想う 病と闘う覚悟はできた 死の意味を自らにも問うている 解決のつかない自問自答 凄まじくも弱弱しい心との葛藤 あの日から死は 日常的にいつも傍らにいる 自分がもはや世間から離れ 今…